2005楽器フェアでVJの最新機材を見る

東京のデザイン系イベントを蹴って、横浜で行われている「2005楽器フェア」向かう。お目当ては、話題のVJ機材と言いますか、話題のkazetachi専用カスタマイズマシンを見に。

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「楽器」フェアと言うだけ合って、会場内にはいろんな楽器が展示されている。グランドピアノからMIDI、DJ機材まで。ちなみに、わたくしが今までに弾いたことがある楽器は、リコーダー、ピアニカ…。

早速、お目当てのkazetachiをリリースするソフトアドバンスのブースへ。衝撃的なことに、開発者の三浦さんは急遽秋田に別件で戻られていらっしゃいませんでした。ベルギー方面から召還されたとか。営業の斉藤さんがいらした(社長の菅原さんは行方不明でした)。

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そして、これが噂のマシン。

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29970のコバヤシさんによる自作デバイスマシン。左側にノートPCが写っているが、これは関係なく、ハードケースひとつで稼動するマシンだ。中には、PCが入っておりkazagurumaがメインで動いている。驚くのが、このマシンに付けられているインターフェースたち。

ディスプレイは、タッチパネルになっている。kazagurumaのバンクを指で操作することができ、意外と便利。なんでも、カーナビのディスプレイを転用しているとか。

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メインには、これらのトグル(ロータリスイッチ)とフェーダが構えられており、シーンのパラメータにアサインされている。このときは、左側のフェーダなどは、kazagurumaのABフェーダなどにアサインされていた(クロスフェーダのように操作できる)。

これだけだと、MIDIインタフェースとあまり変わらないように思えるが、ここからが、このマシンのすごいところ。このマシンの隠せざるデバイスたちが…。

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これは、距離センサー。Roland CG-8に搭載されているような機能を実現していて、手をかざして、近づけたり離したりするとパラメータ値を発生することができ、この値を元に映像に変化をつけられる。まるで、テルミン見たいな操作感。ちなみに、このマシンには、距離センサーが2個搭載されている。

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このときは、カメラアイへのパラメータにアサインされており、手の位置に応じて映像を回転することなどが出来た。

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怪しげに、コンソールライトの上にWEBカメラがつなげられているのだが、このカメラが面白い。このカメラに向かって、青色LEDを向けて動かすと、その軌跡が塗りつぶされ、映像の中にパスを描くことが出来る。また、ボタン操作を組み合わせるとスプレーのように色を塗ることができ、VJグラフティなどもできてしまう。

このLEDの検出には、MAX/DSPが使われており、そこからの入力データをkazagurumaに渡しているそうだ。WindowsでMAX/MSPって、動くんですね。不勉強でした。また、Flashを相当駆使している模様。自分も、無理にkazetachiでスクリプティングしないで、Flashでがんばろうかな。Kazetachi、Flash8への対応はされるのだろうか…。

29970のコバヤシさんは、このマシンを使って、onedotzero_nippon 2005でプ
レイしたそうだ。未来系VJを感じさせる自作デバイス。音響系のミュージシャンも、結構MIDIインタフェースを自作している。VJもこれからはこういったアプローチの方が増えてくるのかもしれない。

ソフトアドバンス以外にも、VJ関連のブースが出ていた。まずは、Roland。

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マルチスクリーンを駆使して、motion dive .tokyoをデモしていた。VJは、かなりしんどそうでしたが…。

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今、話題のmotion dive .tokyoの専用コントローラ。触るのは初めて。思った以上に完成度が高い!MD側のレスポンスもいいですし、フィジカルコントローラとしての完成度も高い。特に、ジョグダイアルの動きが良い。

スタッフの方に聞くと、専用コントローラとなってはいるけども、PCとはUSB接続でのMIDI信号のやり取りのよう。よって、MIDI対応の他のソフトにも組み合わせられる。ってことは、kazetachi/kazagurumaにも繋げられると、良くないことを考えてしまいました。そんなことを察してはいないと思うのですが、スタッフの方が、コントローラだけでも購入できますよ(MDのアップグレードが付いてくるが)、と一言。考えます。

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Roland CG-8。ハードウェアベースでストアして置いた静止画像に、エフェクトを掛けられる機材。触った感じ、これを専用ハードにする意味合いが感じられませんでした。なにしろ、DV出力も、DVI出力も無いとのこと。恐らく、コストパフォーマンス的に見送ったのだと思うのだが、なんとも中途半端な製品のような気がする。

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噂のステレオテニス。へっぽこVJに、かわいらしい女の子が二人と言う感じでした。なぜか、KORGのスタッフジャンパーを着た人だけがにやけていると言うデモ風景。PCなどは、使わずオールKORG機材でプレイしていました。映像ソースは、DVDの様です。

ステレオテニスを見て思ったのが、ヒップホップのガールズDJのファッションで魅せるというスタイル。つまり、VJもファッションやスタイルで魅せるというやり方もあるのかなと。個人的には、先日アフロVJでしたが、ピエール瀧師匠のような路線で、今後VJが出来るといいのではないかと思っております。オーガナイザの皆様、そういう変り種が欲しい時も、ご一報を。

しかしながら、こういった展示会で、もっと良いVJに依頼してデモなどが出来ないものなのだろうか。他の楽器などは、それなりの方々がデモをしていた。一緒に行った友人によると、スカパラのメンバーがライブをしていたとか。

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DVJの完成度は圧倒されます。非常にレスポンスがいいです。加えて、ループ機能がたまらない。Pioneerもそういった路線をとっているのですが、ヒップホップのVJには、とてもマッチするツールだと思います。

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VJ関連ブースとは関係ないのですが、このMIDIインタフェースは、シンプルでほしいなと思った。パッド形のインタフェースを探しているのですが、ここまでシンプルなのはないですね。これは、良いですね。

ということで、VJ熱が再熱です。

2005楽器フェアでVJの最新機材を見る」への3件のフィードバック

  1. Nakamura

    うーむ。面白く読ませていただきましたよ。

    僕が思うに、メーカーはVJ機能を上げていくと同時に、VJの環境アイテムを提案していって欲しいですね。あるのかな?その辺はどうでしょう?

    いつも現場で思う事が、VJ環境が厳しいという事。
    VJ設備がないクラブの現場では、眩しいから、狭いから、ここで、、、みたいな状況があるのは気持ちが萎える、と思うんですね。それはマズイ。
    パフォーマンスって、テンションが大切じゃないですか。
    かといって、ハコのせいにするのもお門違いだし。
    どんな場所でも関係なく、タフで柔軟に対応できるVJ環境を、自分で創れる事が現場では求められていると思うのです。

    例えば、幕にしても、至近距離で大きく映る仕掛けがあるとか、眩しくならないようなレンズフィルタとか。

    メーカーさん無理!とか言わずに作ってよ!てな気持ちです。って、すでにあったりしたら、スンマセン。

    やはり、音と映像は一緒に盛り上がりたいよね。
    絶対かっこいいVJはいるからね。

  2. アラカワケンスケ

    >僕が思うに、メーカーはVJ機能を上げていくと同時に、VJの環境アイテムを提案していって欲しいですね。あるのかな?その辺はどうでしょう?

    確かに、その視点、間違いないと思います。
    先日も、盛岡のPlayer’s cafeでやらせていただいたのですが、
    VJを意識したハコの設計になっていないのでスクリーン設置が苦戦しますね。

    プロジェクタの機構、スクリーンの機構でこういった面を
    解消して欲しいですね。

    希望するところでは、
    Nakaramuraさんが書くとおり、
    短距離で大画面をプロジェクション出来る小型プロジェクタでしょうか。

    これ、欲しいですな。

    Nakamuraさんは、
    VJに理解のあるDJだと思いますね、やっぱり。
    周りの話を聞くと、相当毛嫌いされることもあるらしいんですよ。
    そういうDJさんとは、組めないなぁと思う次第で。
    いかに、ハコ全体を演出していくか、それがキーポイントですね。

  3. MITSUHARU

    ご無沙汰しています。

    最近チェックできていなくて一気に見て行っていました。
    CG-8ですが、実際現場使いとしては、以外に使い勝手が良いです。

    僕自身も静止画を取り込んでいないですが、
    デフォルトで入っているパーティクル系のネタもんは意外に使えます。

    特筆すべきなのは画質の高さですね。

    ただ、VJ専用機というわりに価格が高いので
    どちらかというと業者向けのツールという位置づけがフィットする感じです。

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