観客はチラシの何で選んでいるか

ネットワークユニットDuo:コラム: 小劇場公演のチラシの謎

「一般客」としての私がチラシから欲しい情報は「どんなお話か」です。そして小劇場系のほとんどのチラシに「この芝居は、どんなお話か」という情報が載っていないと思うのです。

写真やイラストで「こんな雰囲気」と描かれても、また、話の内容とまったく関係なく劇団の「好み」でデザインされているチラシにもがっかりします。さらに、ストーリーについてなにも書かれて(描かれて)いない場合、「もしかしてこのチラシを刷る段階で、台本、完成していない?」と思うことも。

イメージ先行のデザインで構成されたこのチラシは、一体誰に向けて作られているのでしょうか?

チラシは、確かにヴィジュアル面のイメージも大事だったりするのですが、それはチラシを手に取るきっかけであって、芝居や上映会に行こうという決め手は、どんな作品であるかと言うことが書かれた文章かもしれない。もちろん、素晴らしいヴィジュアルは、その文章と相まって、イメージの世界を広げる重要な要素になるわけですが。

先日のインディーズフィルムシアターでも話題に上がっていたのですが、某映画祭で作品解説について全く掲載していなかった時期があって、それじゃぁ何をやっているかわからないじゃないということで、現在は改善され掲載されるようになったようです。

言葉の欠如。実は、これが一番、宣伝で恐いことかもしれないですし、短い言葉で的確に表現できないときは、自分がその作品を実は理解していないのではないかと、もう一度見直すことも大事かもしれません。

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