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2007.04.05

21_21

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もう既にオープンしているが、先日、21_21のレセプションに行ってきた。21_21は、ファッションデザイナの三宅一生氏を筆頭に、深澤直人氏、佐藤卓氏がディレクタを担っているデザインミュージアムである。今週、オープンしたMID TOWN TOKYOの敷地内に、安藤忠雄氏の設計によって建てられた。自分は、今秋から始まる展示のクリエイティブチームのメンバとして関わっている。

元々、この21_21の企画は、イサム・ノグチ氏、三宅氏、安藤氏がその存在の必要性を語り合い、ノグチ氏の遺志を継いだ形で三宅氏が推進してきたプロジェクトである。


会場に行ってきて、とにかく、興奮と武者震いを覚えた。こんなに立派な場所で、かつここまで注目されている場において行われる展示に、自分が関わるとは…。また、オープンに際しての各メディアに掲載されている三宅さんのインタビューを読んでいると、この21_21が持つ重要性、そして、デザインの可能性、さらには三宅さんが抱くこの国に於いてのものづくりへの期待と不安について、とても個人的に考えさせられている。


自分はデザインに生かされていると思うことが多い。そのような自分だからこそ、ここですべきことがあるのではないか。愚直に真摯に取り組んでみたいと思う。

自分がこれをやりたいと思うから

「プロフェッショナル 仕事の流儀」が、この間、宮崎駿を特集していた。

最後に、プロフェッショナルって何ですか、と問われた宮崎さんが答えた言葉。

いや、半分素人の方がいいんですよ。それは自分が選択して、自分がプロだからやるんじゃなくて、自分がこれをやりたいと思うからこれをやっているんだっていう。やっぱり精神の方が大事なんですよ。 

この言葉が、じんわりと数日経ってから響いてきている。例えば、MOVIN'3が「映画が好きです」というコンセプトを持ち続けているわけだが、きっとそういうプリミティブな想いが重要なのだと思う。自分は、ものづくりが好きだ。そう言うことなのだと。

よく言われるのが、そこまで自分が好きなことを生業できることはとても幸せなことで、普通なことではないと。はて、そうなんだと、言われる度に改めて思うのだが、自分にとって見れば、いつもそれは断崖絶壁のところにいるような感覚なわけで、自分にはそれしかないという状況でもある。しかし、「いや、半分素人の方がいいんですよ。」という枕詞が、自分を少々救ってくれる。

「デザインって何ですか?」と聞かれたら、「あなたは何ですか?」と切り返してみようと、とある先輩が言っていた。それぐらい、デザイン、ものづくりというのは、存在が大きいものであり、一生かかっても解けない方程式であり、その形状と解法の美しさを追い求めたくなる方程式なのだ。


もう一つ、最近、強く影響を受けた言葉がある。

「美しさは、用途」

こんなことを言ってのけてくれた人は、今まで見たことがないと言うぐらいの衝撃。下町のベテラン職人の言葉だ。


ちなみに、自分が恐らく影響を受けているだろう監督は、岩井俊二、宮崎駿、ウィンター・ボトム。