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2007.01.25

[North Design] HITOHITO SHOWCASE 「発信のカタチ」

秋田のクリエイターズカフェ的なコミュニティ「HITOHITO」のゲストトークイベント「HITOHITO SHOWCASE」の第2弾が2/4(日)に催される。

HITOHITO SHOWCASE

今回のSHOWCASEでは、今秋田県内外で話題の「モノポリー秋田県版」の制作者でもあります千葉尚志氏、鈴木正洋氏。県外からは雑誌『AXIS』でのライターの他、プランニング・ディレクターとして活躍されてます渡辺保史氏をお迎えして「地域」「ブランド」「人」のキーワードを元にトークをお楽しみ頂けます。

「かまくら」や「なまはげ」が出てきちゃう秋田版モノポリーを作ってしまった方々と情報デザインの分野で活動なさる渡辺保史さん(函館スローマップなどなど、sensoriumのメンバーでもある)が登場。

個人的に気になるのが、秋田版モノポリー誕生の経緯。ブログでアイディアを綴ったところ、それにメンバーが反応し、開発に至ったとか。そして、商品化も!脱帽です。Blogメディアがもたらした、アイディアのオープンソース化、そしてそれを地方から如何に具現するか、そういったお話が聞けるのでしょうか。

HITOHITO SHOWCASE 「発信のカタチ」
日 時:2007年2月4日(日)
    12:30~16:30(会場は12:00より)
会 場:ココラボラトリー
参加料:¥3,000-
    (軽食・ティーサービス有)
主 催:HITOHITO (主宰 竹村育貴)
URL:http://www.sign-pro.jp/hitohito/

[North Design] 仙台クリエイティブ・クラスター・コンソーシアム

あまり全国的には、メディアテーク以外名前が出てこない仙台であるが、意外とクリエイターが拠点を置く街である。東京からのアクセスの良さと自然環境がクリエイタを惹かれさせるのだろうか。そんな仙台で、IT産業、クリエイティブ産業をクラスタリングする動きがある。

仙台クリエイティブ・クラスター・コンソーシアム

この仙台クリエイティブ・クラスター・コンソーシアムの設立記念シンポジウムが行われる。仙台と言えば、未来派図画工作!という感じなわけですが、鹿野護(w0w)さんが講演したり、なんとBluemarkの菊地敦己氏に、Mozilla Japan代表理事の瀧田佐登子氏が登場するパネルディスカッションも開かれる。絶対、東京ではあり得ない組み合わせ。ぜひ、Bluemark謹製のThunderbirdを出して欲しい。

仙台クリエイティブ・クラスター・コンソーシアム設立記念シンポジウム

テーマ
連携と融合が拓く新時代のクリエイティブ産業

日時・会場
2007年2月8日(木)14時30分~17時30分
せんだいメディアテーク 1Fオープンスクエア

クリエイティブ・シティ

トリノの都市計画のお話を聞いた。トリノは、オリンピック開催決定前から、戦略的に都市計画を進めていて、その上にオリンピック開催を載せてドライブしたようだ。その為、新規に建物を造ると言うよりは、古い建物を有効活用し、計画的に新規の建物を整備したようだ。東京も、現在オリンピック誘致で一部がにぎわっているが、こういった骨太の戦力の元にあるかというとそうではなく、オリンピック後のビジョンがない中での議論と計画は危険である。

オランダのアムステルダムを始め、欧米の都市は、今、クリエイティブ・シティという概念の元、変貌を遂げているらしい。つまり、第3次産業でも、IT、デザイン、アートと言った分野が集積し、ニューヨークのSOHO的な展開を見せていると言うことだろうか。ヨーロッパでは、70年代から工業が滑落し、工場跡地がそのまま残っているケースが多く、こういった賃貸料が安い場所に、新進気鋭のクリエイターなどが集まり、新事業を展開していることが多いようだ。また、自治体も彼らの動きをサポートしているらしい。

関心空間:クリエイティブ・シティ

クリエイティブ・シティ≒創造都市は、芸術や文化及びクリエイティブ・インダストリーとまちづくりの一体化を志向する、ヨーロッパを中心に盛んに唱えられている新しい都市創造の概念。

日本では、工場が潰れるとすぐに、建物自体も潰し、新しいビルなどを建てるケースが多いが、ヨーロッパは良い意味でスローペースで、次のステップにつながる気運が高まってからハードをいじることが多いようだ。日本は、ソフトの前にハードなところが強い。

東京も、ウォーターフロント、中央区、江東区の海辺にも、多くの倉庫が建ち並んでいる。こういったところを有効活用できないかという考えを伺った。東京湾を再生する。海という巨大でフラジャイルな生態系のそばに、自分たちの神経網を張り巡らし、創造的な仕事を行う。あぁ、素敵だと単純に思ってしまった。こういうことが実践されていくのならば、鎌倉に移らなくても、東京の東部も十分に魅力的なところなのかもしれない。

学生のころ、盛岡市が建てるITインキュベーション施設のヒヤリングに呼ばれていったことがあり、その席でNYのSOHOの様な、新興IT系企業、デザイン、ファッション、アートが入り交じるような施設や地域が盛岡にも必要だと話したのだけども、全然相手にされなかったことを思い出した。盛岡にも、クリエイティブ・シティ的な考えが必要なのだと思う。その一つのヒントになるのが、町家の利用ではないかと思う。加えて、盛岡の「ウォータフロント」とも言える川沿いにおける、デザイン・アートの展開。また、北東北には、技術力のあるIT企業、技術系企業が多く存在する。彼らとの連携というのが、そういったところで有機的に起こっていくことを強く望む。

盛岡在住の友人にきちんと話を聞かないと、何とも言えないのだが、盛岡のデザイン界って、デザイン≒広告という雰囲気があるんじゃないかなと思う。最近、自分は広告ではないなぁと客観的に切り捨てをしたときに、広告というのはデザインの一部か、デザインと積集合を持った領域であって、デザインのすべてではないということを改めて考えたことがあった。そう考えると、プロダクトや大きく言えばまちづくり、地球環境に対してのデザインという存在があるわけで、その領域は広大で未知なる領域がある。話が大きくなったが、盛岡においても、プロダクトやそういったデザインの存在の地位が向上する、つまり仕事として成り立つようになると、デザインというのが、ただただクライアントのためのチラシづくりなどという構図から脱却できるのではないかと思うのだ。今の盛岡は、既にそうではないのかもしれないが、高校・大学時代を通じて、盛岡のデザイン界というのに、少々違和感を抱いていたのは、そう言うところではないかと思った次第である。

2年ぐらい前に、青山町Rプロジェクトって語っていたときがあった。盛岡の青山って、賃貸料も街中に比べて安く、空き物件が多い。そう言ったところに、新規に20代、30代のクリエイタが集積して、新しい産業をつくり出せないかなと思ったことがあった。きっと、盛岡の他の場所にも、そういう可能性がある場所があるはずだと思う。


最近、クリエイターズカフェについて考えていることが多い。何かしら、行動に出ないとと思いつつ、日々に追われているのだが、最近、自明的に分かってきていることが、20代、30代のクリエイターをつなぐ機能に特化していく必要があると思っている。僕らが、社会のメインストリームになるのに、あと20年ぐらい。それまでに、僕らはどんな基盤を築けるのか、本当にそう言うことを考えなければならないフェーズを迎えている。それは、デザインの話だけではない、政治の話でもあるし、医療の話、農業・漁業・畜産業の話、伝統継承の話などなど。(岩手の第1次産業をもっとデザイン界はサポートしなければならない!!さゆりさんとかは、先駆的な存在だけど)

このあたりの話は、自分一人では何も出来ない。多くの賛同者が必要だ。何か、メールでもBlogにコメントをもらうだけでも嬉しい。僕らには、不満がある社会に対してアクションを取る責任があるのだ。

中指を立てる前に、行動せよ。
それが、パンクだ。