黒川紀章が、締まりの無い都知事選に出馬表明した。Blogなどを見ていると、あまり彼の出馬表明は快く受けいられていないようで、特にも建築系は黙りか、懐疑的なコメントが多い。そもそも、建築家が政治に手を出すべきではないという声もある。
最初、自分も、これは思いつきか、自己顕示欲から出たものかと思っていたが。都市計画に大きな影響を与える首長に、建築家が手を挙げるならば、それはそれでよい。それで、良いまち作りが実現されるならば良いのではないかと思えてきた。ただ、手の挙げ方があるのではないかと思う。
いくつか、氏が公約を上げているが一番の公約は、「オリンピック誘致反対」の様である。オリンピック誘致に伴う臨海開発は、一部の裕福層の利益になるだけだと指摘している。建築界では、この東京オリンピックをどう捉えるか、または向き合っていくかがホットなテーマである。そう考えると、「建築家・都市計画家 黒川紀章」は体を張って反対の意を表したことになる。
しかし、「反対」の一言で彼は、公約を上げている。
反対を掲げるならば、明確な代替案を出すべきではないだろうか。特にも、都市計画について自負があるならばなおさらだ。もしである。この時点で、綿密な東京の21世紀の姿が、力の入ったコンペプランのように提示されているならば、黒川さん、本気ですね、と評価は上がるだろうし、選挙告示の数ヶ月前から立候補擁立に迷走する政党よりもだいぶ信頼できる。
マニフェストはニアイコール、コンペプランだ。審査員は、有権者だ、都民だ。
という思いで、ぜひとも、黒川氏には、このコンペ(選挙)に取り組んで頂きたい。なぜならば、この選挙、選択の自由が本当にない選挙になりそうだ。石原都知事以外に、ちゃんとした人がいないから、石原都知事に票を入れるしかない、もしくは棄権するというパターンになりそうなのだ。
この間、冗談で言ったのだが、サスケが岩手県知事になったら、県議会場は本当のリングにしてしまって、政策のルチャ殺法が飛び交うようにして欲しい。本当にプロレスをしても良いけど、政治リングとかいって、「詩のボクシング」並みの熱い中継を展開して欲しいな。古舘伊知郎も放送席から参戦だよ。