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「てくり」2号を読んだ

今年の盛岡で一番優れているデザインを挙げろと言われたら、間違いなく、「てくり」だと思う。グラフィックとか、エデュトリアルとか、そういった狭義ではなく、広義でのデザイン的な良さがあると思う。社会に対する作用と申したらいいのか。

2号も、良い!ホームスパンの中村さんのキュートなおじ様ぶりとか素敵だ。高松のショールームに行ってみたいと思ってしまった。マフラーを書いたいなと思いつつ。

福田パンの記事も、そうだったのかと、これまで何気なく食べていた福田パンの奥深さを知ったような気がする。東京に住む同郷の友人に、喜ばれるお土産は、間違いなく福田パン。でも、その日しか持たないから、とてもレア。今度、買って帰ろうかな。あの味がわかる人だったら、きっと優しいデザインができるはず。

「なぜつくり直した。自分の目の黒いうちは、勝手にいじってはならん」。自社のCMが、テレビ局の審議会で低俗だと言われ、歌を入れなおそうとした作曲家に言った檄。岩館電気の先代社長は、天晴れ。先日読んだ、「エクセレント・カンパニー」でも感じたのだが、デザイン哲学を頑としても守る経営者の存在。大きいですね。そういった環境だからこそ、デザイナたちはいい仕事ができる。いい経営者の存在。自分が抱えるテーマのひとつかもしれない。

個人的には、「あなたは、なぜここにいるのですか? 東京ではなく、富良野でもない。盛岡で働き、暮らす理由。」というコピーが、心に痛々しく響く。なんで、盛岡じゃなくて、東京にいるんだろうと思う、今日この頃。

「てくり」は、大人が読んでもいいが、高校生や大学生に読ませるべき雑誌だと思う。自分の高校時代に、こんな素敵な地元を紹介する雑誌を読んでいたら、また違う人生を歩んでいたのでは中と、読み終えて、上のコピーをなぞりながら、思った。

自分が生まれ、育った街を肯定できる。これほど、すばらしいことは無い。それを支えてくれる雑誌が「てくり」なんじゃないかなと思う。税制をどうしようとか、施設をつくろうとか、町並みをどうこうとか言う前に、大きな「街づくり」、「人づくり」を、この雑誌は成し遂げている。

良いなって、思う。


読んで、直ぐの思いを書き綴ってみた。

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