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不利な点を利点にする

昨日、中村さんと話したことをいろいろ思い返す。中村さんが話していた話で面白かったのは、格差を利用して売り出すと言うことだった。地方と都市の格差。それは、いろいろある。しかし、それを一方で利用してやろうというやり方。それには、とても共鳴する。

しかし、いつも思うのだが、その格差というものを地方都市の多くの人は、否定的に捉えて、目を逸らそうとしている。それは、格差ではない。「個性」なのだと思う。まぁ、個性まで言うと、どれもこれも個性なのかと言われそうなので、差異点と表現しようか。

彼が格差を利用すると言うことを最近、特に考え始めたのは、お店のWEBでのお客さんの動きらしい。扱っているブランドについて問い合わせがあって、通販で関東圏にも販売しているらしい。自分なんかは、試着して気に入らないと、高い服を買おうとは思わないのだが、気に入っているブランドだと違うのだろう。そういうことが起き始めると、いろいろ考え方が変わってくるようである。

自分自身も、東京や秋田の人たちと仕事を始めたときに、自分の中で何かパラダイムが起きた様な気がした。あっ、仕事の在り方って、ただ会社に行くだけじゃないんだなって。自分に価値がちゃんとあれば、いろんな所の人たちといろんな人たちといろんな仕事ができるんだと感じ始めた。

でも、アラカワ、東京にいるじゃんと言われそうだが、自分は常日頃から、いかにして盛岡に良い形で戻るか、盛岡に世界屈指のデザイン組織・コミュニティを作るかとか、そういうことを思案している。それは、同時に地方都市において、自由に仕事をするためのソーシャルデザインの一端でもあると思っている。盛岡でできたから、他の都市でもできるというのは、短絡的ではあるが、盛岡みたいな規模の地方都市は日本にいっぱいある。東京で云々というのは、いろんな人が考えている。それよりは、そういう都市で何ができるかというの方が、コミットとしての度合いが高いのではないかと思う。

そう言うことを考えたりしていて、最近思っているのが、盛岡・岩手の工芸品・デザインされた製品を中心とした通販WEBサイトを作ってみたいなとか、それを発展させてオリジナルの製品を開発・販売したいなとか、そう言うことを考え始めてくる。第3世界の話ではないが、自分たちが生産して、それをきちんと販売できる手だてを持つことが独立につながると思うのである。

中村さん、最近服を作り始めたそうだ。

たぶん、そう言うところから世界が変わってくるのだと思う。今、高校生が主人公の小説を読んでいる。自分が高校の頃、いつも感じていた怒りとか嘆きとか、未来に投射したかったことか、なんとなく、あのときの窓から見えた同じようにまばゆい若葉の木々たちを見ながら、思い返した。中指を立てる前に行動せよ。それ、あるのみ。

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