価値
深夜まで資料まとめ。今週は、こういうことが続く。
大先輩デザイナの語らいを聞く。よく、デザインは物に付加価値を付ける仕事だと言われることがあるが、価値を付加しているのではなく、ものづくりとは価値をつくること自体のこと。確かに、確かに、そうである。自分が、価値をつくり出せる人であるか。とても、考えさせられた。
デザインって何ですか?と聞かれたら、どう答えるか。「あなたは、何ですか?」と聞かれて容易には答えられない。それぐらい答えにくい問いであり、常に考えていても、長く考えていても、答えにたどり着かないもの。裏を返せば、だからデザインの仕事は、一生続くのだろう。大先輩の飽くなき好奇心に触れて、そう思う。
企画書づくりに、スケジュール管理に、予算管理と、なんだかものづくりとは、少々縁遠いフェーズにいる。腐ると言うことはないのだが、自分は何者だったかなと思うことがある。しかしながら、将来的に自分でスタジオを持つことになれば、こういうことは当然発生するわけで、その前哨戦が既に始まっていると思えば、何とでもないことかもしれない。
3年前ぐらいだろうか、沢野さんに教えてもらった「盛岡ノート」が復刊したそうだ。いろんな捉え方があるのだろうが、最初に読んだ自分は、とても情熱的な愛の詩だと思った。こんなパンクに、自分の思いを綴るとはと興奮したことを覚えている。今度、盛岡に行ったときには、手に入れないと。そう言えば、和楽で高橋克彦氏が、八幡町の「ぶちょうほうまんじゅう」を紹介されていた。東京だけの話になるが、メトロで配布しているGolden Min.で斎藤純さんの小説が紹介されていた。
世の中、初めて買う物というものが当然あるわけだが、時には、これは一生の中で買うことはないだろうという物を買ってしまうことがある。今日、マイクスタンドを発注してしまった。ジャイアン的に音楽活動を…というわけではないが、なんだか自分として意外でおもしろかった。物自体は、プロトタイプ制作に転用されるのだが。