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2007.01.09

それはモラルの問題です

映画「不都合な真実」を試写会で観てきた。

この映画は、アル・ゴア元アメリカ副大統領が、主に大学生に向けて行ってきた温暖化問題に関しての講義をまとめたドキュメンタリー映画だ。アル・ゴアというと、自分の中では情報ハイウェイの人というイメージだったのだが、学生時代から環境問題に取り組んでいる骨太な環境系の政治家だった。

アル・ゴアって、こんなに格好いいの?と思わせるぐらい、彼の半生もまた興味深い。ここまで環境問題に取り組んでいる男が、一瞬アメリカ大統領になりかけて、また戦っているのだということ。なんだか、時代が変わりつつあるのだと思わさせられた。

環境問題は、政治の問題ではない。モラルの問題である。このことは、とても強く残った。

この映画は、とにかく勇気づけられる。最後には、なんだか興奮を覚えてしまった。正直申して、環境系のドキュメンタリー映画の多くは説教がましく、見飽きてしまうのだが、この映画は最後まで見入った。科学データをわかりやすくスライドや映像を織り交ぜながら、親しみやすく話してくれる。

テロとの戦いは、敵が見えない恐ろしい闘いだと言われているが、本当に恐ろしい闘い、いや敵は環境問題とそれに無関心な人類なのかもしれない。前に、国家の「食防」と書いたことがあった、もっとグローバルで巨大な敵が、確かに目の前に存在している。

この映画、多くの人に観ることをお勧めするし、もっとパブリックな形で公開して欲しいなと思う。


ものづくりとして、デザイナとして、自分は何ができるのだろうか。とても、突き動かされるような気がする。

また、今晩、寝られなさそうだ。