トヨタアートマネージメント講座が終わった。
今日のフォーラム(シンポジウム)のお題は、空き店舗をアートの場として活用できないかというものだった。海外や国内の事例が様々提案された。大通りではあまり見かけないが、商店街では大型店の進出や後継者不在のため、店じまいをする店舗があり、空き店舗が多く存在するらしい。せっかくの土地であるから、何らかの形で有効活用したいというのが、民官の考えるところらしい。
今回のフォーラムは、盛岡で開催されたわけだから、もっと、盛岡の実情を確認してから、他の地域での事例を参考に議論していくべきだったのではないかと思ったりする。というのも、壇上でアトリエ「げそげ」についての紹介が行われないのに、首を傾げた。げそげは、本町通の古いビルの1Fを複数の劇団が借り切り、稽古場兼小劇場として利用しているところだ。僕自身、初めて足を運んだころから、おもしろいと思っていた。ある公演の日、ゼミ代表の章義さんがとなりの畳屋の主人に道ばたで、公演が始まりますので宜しくお願いします、というやりとりをしていた。空き店舗の利用は、きっとこんなところにも効能があるはず。
僕は、早速アンケート用紙に書き込んだ。今回のシンポジウムでは、アンケート用紙を一度回収し、それをもとに司会者が議論を展開させていく。僕の書いた内容は、壇上で読み上げられた。もし、それが読み上げられなかったら、演劇関係者ではない人、市外からの参加者は、盛岡の劇場は、盛劇、県民会館、おでって、マリオスだけだと勘違いしてしまう。
演劇がどうだの、映画がどうだのという議論は、どうも好まれないことが多い。でも、僕は重要なことだ思っている。酒の席で議論することも大事だが、パブリックな場で様々な意見が飛び交う議論も大事だ。それが、文化を計る尺度にもなると思う。決して、盛岡の文化が低いと言っているのではない。これから、発展するには、そういうのが大事ではないかと思うのだ。
盛岡のインディーズ映画に関してもそうだ。もっと、取り組むべきことが多い。そう感じた。
昨日書いたのだけど、結局、今日もTAMへの参加者に学生(20歳前後)は少ない。何でだろう。僕は、アンケートに若手のアートプロデューサの育成が重要だとも書いた。僕が、ませているのか、背伸びをしているのか、よくわからないが、でも、けっこう僕は悲しいと思うし、いや、自分が何かを示さなくちゃいけないと思う。そう思うのだ。救いは、高校生の参加者がいたこと。帰り際に、声をかけてくれた。今、初の独立公演に向けて、いろいろ考えているとのこと。いいなぁ、そういうの。やっぱね、若いヤツはパンクじゃないと。でもあれよ、ジメジメと陰でパンクではダメ。陽の下で、パンクじゃないと。
実は、4,5月にワークショップをやりたいなと漠然と思っている。ワークショップと言うよりは、映画製作の紹介という感じだろうか。とても、僕にはまだ、講師をするだけの技量はないので、いっしょに作ってみる。そこから、始めたいなと思う。